私たちの生活とアロマ
日本でも当たり前に日常に普及しているアロマテラピー。
香りを楽しむという行為は私たちの生活に完全に定着していると思います。その中でも近年、オーガニックやアロマなど自然に近いものが身体や心に良い影響を与えるというイメージの定着の影響もあり、人工的に作られる香りよりも自然に近いものを好んで選ばれる方も非常に多くなっております。
皆さんもアロマの香りを好まれて、日常に定着しているのではないでしょうか?
香りの楽しみ方としては、ご自身のお身体などに使用するボディケア商品、お部屋やお車などに使用する芳香用品、入浴時に香りを楽しんだり、香りのアイテムを持ち歩いていつでも楽しめたりなど自由に楽しいでいただけます。
また、ご自身の楽しみの目的ではなく、大切なお客様をお迎えするようなサロンなどでの使用は多く見受けられます。香りの効能を生かしてマッサージに使用したり、エステサロン様では当たり前のメニューともなっています。お客様もまた、疲れや癒し、ご自身のお悩みの解決法としてアロマ(香り)を求められます。
この様に日常でも、特別な空間でも私たちの生活に、香りは密接でありその中でもアロマは特に好まれており、ただ香りを楽しむといった目的から、心や身体への良い影響をも求めていることも少ないのが現状です。
あまり知られていないアロマの種類
では、皆さんはアロマに種類があるのをご存じでしょうか?
アロマの学びをされておられる方はご存じだと思いますが、恐らくほとんどの方は、種類はご存じないかもしれません。
アロマには、フランス式アロマとイギリス式アロマがあります。
日本で普及している95%~96%はイギリス式アロマだと言われています。別名エステテックアロマテラピーと呼ばれており、エステシャンの方やアロマが好きで資格などを持たれている方は、このイギリス式のアロマを学ばれている方がほとんどだと思われます。
このイギリス式アロマの目的は、癒しや美容、リラクゼーションに用いられており、使用法は薄めてトリートメントしたり、香りを楽しんだりすることが目的となります。専門的なことで言えば、使用する濃度は0.5%~1%の低濃度のマッサージオイルとして用いられます。
それとは別に、フランス式アロマは別名メディカルアロマテラピーと呼ばれており、目的は治療や医療として用いられています。日本での普及率はまだまだ低いのが現状で、全体の4~5%と言われており、ほとんどの方がご存じないかと思います。
使用方法は、飲む、塗る、香ることで目的を達成させます。使い方の濃度は条件や、目的によって変わりますが1%~原液を使用したりします。
フランス式アロマはイギリス式アロマとは違い、エッセンシャルオイルの薬理効果を最大限に発揮する使い方です。
そして、世界中に広がり、日本でも主流となっているイギリス式アロマは、精油を治療薬として用いるのではなく、一般の方の誰もが楽しく生活に取り入れられるように、1%以下に薄めて使用され、エステティックやリラクゼーション、芳香浴やトリートメントなど癒しや、香りを倒しむことを目的にしています。私たちの身近にありアロマと認識しているのが「イギリス式アロマ」となります。
一方、アロマテラピーという言葉が生まれたフランス式アロマの発祥地、フランスでは身体の様々な症状や慢性疾患に対する自然療法の薬として薬局などでも販売されています。
フランス人が精油を選択するのは、日本人が漢方を選択する感覚と似ています。
フランス式アロマは効果的で能率的です。精油はウィルスの増殖を阻止することが出来、体内の病巣の発現や拡大を妨害して免疫機能を推進してくれると言われています。また、多様な日々の不調、消化器官や呼吸器官の障害、ストレス、疲労、更年期障害、精力減退、冷え、むくみ、頭痛などの改善を目指します。
この様に、同じ【アロマ】でも発信源の違いで目的が全くちがうものとなります。
知識を知り、目的に応じてアロマを使い分けていくと、よりアロマの需要もたかくなると考えられます。
このフランス式アロマは、近年少しずつ日本でも注目されており、広まりつつあると言われています。特に認知症や睡眠に対応したフランス式アロマテラピーが人気になっています。
弊社では、未病ケアの観点からこのフランス式アロマを推奨しており、美しく健康寿命を延ばす目的に類似していると考えております。
各国の普及の仕方/歴史
様々な形で各国にアロマが広まったわけなのですが、スタートはフランスで、アロマテラピーがフランスで医療目的として使われていたことから始まっています。第二次世界大戦中に負傷者に、精油を用いたことから医療の実践で功績を上げ、軍籍を離れた後でも民間の病院でアロマテラピーを行っていました。
現在、フランスでは精油は処方箋なしでも購入することが出来、伝統的な家庭薬として利用されています。
フランスアロマは、芳香物質の薬理効果が重視されているため、香りの好き嫌いはほとんど度外視されます。
イギリスでは医療ではなくリラクゼーションを目的としたマッサージなどが一般的です。スイス、イギリスなどにサロンを開いて美容法として顧客に、アロマテラピーを施術して生徒を育成していました。
同じく日本も、エステティックやリラクゼーションの分野で手法として発展しました。
1990年代からは治療としてアロマテラピー外来なども少しずつ認知されえるようになっています。
しかしまだまだ日本ではフランスアロマの認知は低いものの、認知症の分野でアロマによる認知症改善の論文発表の影響により、メディカルアロマテラピーという分野も注目を集めています。睡眠トラブルに作用する濃度100%のアロマが店頭で売り切れるなど、知る人ぞ知る的な認知で、どんどん広がっています。
アロマと認知症・睡眠に関してはまた、コラムでお伝えしていきたいと思います。
まとめ
わたしたちの日常に浸透しているアロマ。アロマの香りや効能や商品など知らない人はいないくらい、アロマの認知度は高いです。
年々、そのアロマの人気は強く、人工的に作られた香りより自然に近いものを感じられるアロマが好まれています。また、香りの効果を期待して選んだり、リラックスアイテムとして日常に常備されておられる方も少なくありません。アロマと言えば、エステやリラクゼーションでは欠かせないアイテムでもあり、心と身体をいやすために好まれています。
この、皆が知っているアロマですが種類があるのをご存じでしょうか?日本で普及しているアロマはイギリス式アロマがほとんどで、歴史でも濃度を薄めてマッサージやリラクゼーションに用いたことが始まりです。日本人が身近に好んでいるアロマとなり、香りなどを楽しむことが目的です。それとは別にフランス式アロマが存在します。このフランス式アロマは治療などの目的に使用されており、フランスでは日本の漢方の様に生活になくてはならない存在です。精油を用いて、お悩みや病気に対応することが、目的で香りは重要視されません。このように同じアロマでも用途が変わってくるのです。日本でも、このフランス式アロマが少しずつ注目されつつあり、香りの効能・治癒力などが研究されてきているのが現状です。このフランス式アロマと未病についてはまたのコラムでご紹介したいと考えており、一般社団法人日本未病ケア予防医学協会では、予防医学・未病ケアの啓蒙活動の観点から、このフランス式アロマを推奨しています。香りの効果をぜひ学んでいただきたいです。